製靴技術の新道路、開通のお知らせ~工学的靴作りのススメ~

“かがみ式”製靴技術

 以前から、かがみ製靴設計事務所の名称で、製靴技術の研究に取り組んで50年を越えました。 その間多くの方々とも交流し、既に“かがみ式”の大略はご存知の方も多々におられます。

 

 製靴技術に数値を導入し、誰でも分かりやすく検査も可能。この道何十年のベテランや名人だけでなく、誰でも参画出来る工学的な技術の開発を目的とし、より分かりやすく活用の容易性を考慮して、整理整頓を心掛けて今日に至ります。

 

 靴型に関して言えば、靴型設計工作業務は、従来名人の仕事で部外者が単純に出来る仕事ではなく、伝統芸能の仏像彫刻に類似して、設計図もなく頭脳内の眼識で靴型の形状を作り上げるようなものです。対象になる足型に合わせるとなると、更に高度な技術が必要となり、部外者&初心者に出来る業ではないとされてきました。

 しかし、それは従来の感覚的技術の話。数値を用いた工学的技術に切換え、丹念に測定&事実&実験値を積み上げ工学的技術ソフトを使えば、初心者でも出来ると私は言いたい。

工学的製靴技術に切り替えれば名人でも難しい作業が、初心者でも出来る事になるのです。

 

 例えば足型の計測は”かがみ式“足型計測仕様に従い計測します。

いくつか規定は存在しますが、順位順番に従い他項目との関連事項など一連の仕様が存在するので計測自体が難しいと言う事はありません。その他、足型底面フットプリント図から足型分析、その上に合成して靴型底面設計図の描写もパソコンを活用すれば可能です。

 

 足型各部分の設計図の確認仕様も存在するので、足型数値の登録、靴型測定値の登録、靴型測定値から逆算&足型数値の推測などなど、関連ソフトを使用して各方面からの確認も出来ます。

 

 足を計測して靴型を作製する上での、足型と靴型の対比の項目は、100ヶ所にも及ぶものです。従来の感覚技術のように、単純に足長と足囲だけで靴型が決まる事では決してありません。

 膨大とも言える条件ではありますが、職人や名人の感覚ではなくとも、1つ1つ理に沿って答えを導き出す手筈はあり、項目が何十とあろうが足に合わせる事に不可能はありません。きちんと合わせて進行すれば初心者作が感覚技術のベテラン作をも上回る事が可能になります。

 

 確実に辿り着く。不合点があれば見つけ出し徹底的に解明する。

 これが工学的靴技術の特長です。確かに、初めての作業では理解は難しい所もあるかもしれないが、2回目3回目となれば順次に理解も容易になってきます。

 

 パソコンを活用するソフトの優劣が工学的製菓靴技術の原動力であり、現代の靴作りにおいてソフト無しでは考えられない事です。世界に唯一粒の製靴専用ソフトは、”かがみ式“の特産物です。

 

 これで初心者でも靴型設計に手が届きます。千差万別の世界の足型に合わせる既製靴の設計ができます。世界に輸出の叶う製靴の原動力は、足型に合わせる靴型設計技術の有無&良否に掛かっていると思われます。決して感覚技術で出来る事ではありません。

 

 今日“かがみ式”一部の体験が出来る準備が整いました。

 気楽に申し出てください。係員と共に実験が可能です。

 世界が“感覚技術の多数決”で推移している時代に、“かがみ式”製靴技術は全く異なる道路、見晴らしの良い道路です。*将来に対応する技術を是非体験して見て下さい。

 

(この文章は、各務房男が執筆した論文を、 編集スタッフが許可を得て、要約、加筆修正したものです)

 

<引用文献>

各務房男,「製靴技術の新道路 開通のお知らせから 基本ソフト解説数種」,第16版90頁.

各務房男,「足型計測から靴型設計業務を初心者が対応する 」,第26版73頁.

 

 

News

■部品「先芯についての考察 」2016/01/14追加しました。

 

■2016/01/07記事追加しました。

・所感、雑文「製靴技術は、靴有史以来の感覚的靴技術から発展していない