足長についての考察

 足型計測の第1歩は足長を知る事にある。そのためには、足長とはどこからどこまでの長さをいうのか、明確にしておかなくてはならない。

 

 紙上に一直線を引き、センターライン(OO線)上に、足の第二指付け根中央点(FO)と、踵後方より見た中央点(V)を合わせて直立する。

 OO線に対して直角になるよう板片を立て、(足の前後に二枚)板を移動する。

 

 OO線に対して直角でありVを通る線(V線)と、OO線に対して直角であり最長指先端を通る線がNO線、その板間の最短寸法が”足長”である。

 

 このとき、第二指先端は靴の中では、外側に移動してセンターの役割を果たさないので、第二指付け根FOを中央点とする事が大切である。

 

 現在、一般的に言われている足長は、”平面状の足裏長”とも言うべきものであるが、踵を上昇した足の姿勢の足長は平面状の足長と同じではない。

 踵を上昇させると、踏付け部分は長くなり、踏まず、踵顎部分は短くなる。上昇するに従い変化も大きい。

 

 靴型設計を目的とするならば、足裏足長に加え、最長指先端から踵最後端の点間を測る中央足長や、甲部足長を計測しなければならない。そうでなければ、靴型設計上で足と靴型の関係が辻褄が合わなくなる。足の姿勢が平面状態と比べて大きく変わるハイヒール靴型には重要な項目になる。

 

 手測り時代では、計測数値が不安定で、確定不可の状態もあり、多分に机上論的部分もあった。しかし、パソコン制御の足型計測では、各部の計測が容易になり数値化が確立してきて、現状のような曖昧なことでは通用しなくなる。

 

 “かがみ式”では、足長の扱いを、踵高状態(踵を上昇した足の姿勢)に合わせて考慮してきたが、計測の可能な将来を考慮すると、研究の再開を図らなくてはならない。

 

 

(この文章は、各務房男が執筆した論文を、 編集スタッフが許可を得て、要約、加筆修正したものです)

 

<引用文献>

各務房男,「足型計測に思う事」,第2版10頁.

各務房男,「フットプリント」,第3版1頁.

各務房男,「足型計測&足長を靴型設計に対比して考察する」,第6版96項.

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■部品「先芯についての考察 」2016/01/14追加しました。

 

■2016/01/07記事追加しました。

・所感、雑文「製靴技術は、靴有史以来の感覚的靴技術から発展していない